最近、ペットシッターの需要が高まり、テレビ等で儲かる仕事!として紹介される事も多くなってきました。それと同時に「ペットシッターの開業に役に立つ」「ペットシッターにオススメ!」と宣伝する資格も増えてきました。
一見これらの資格を取得すればペットシッターとして開業し、大好きなペット関係の仕事がしていけると感じてしまいそうですが、中には動物取扱業の登録要件を満たさない資格もあるので注意が必要です。
実際にペットシッターとして開業出来る資格、出来ない資格にどういったものがあるのか見ていきましょう。
目次
動物取扱業の登録ができない資格
これから挙げる資格はペットシッターにオススメの資格として宣伝され、ペットシッターに必要な知識や技能を通信や実技で学べる資格とされていますが、動物取扱業の登録要件に指定されている資格ではないので、これらの資格を取得しただけではペットシッターとして開業する事はできません。(※2020年6月からは動物取扱責任者の要件として認められた資格の場合も、資格+半年間の実務経験か一年間の飼養経験が必要となります。)
ドッグシッター講座
一般社団法人日本ペット技能検定協会認定のドッグシッター講座です。
こちらはペットシッターに必要な知識、技能を学べ、希望者は現役シッターと共にペットシッターの仕事を体験できる実技講習があります。利点として「ペットシッターの資格が取れる!」と宣伝していますが、資格が取れるだけで動物取扱業の登録はできません。
ドッグトレーナー養成専門講座
ペット資格通信専門校「日本ケンネルカレッジ」が提供している資格です。
この資格の紹介ページには動物取扱業の登録が目指せる「愛犬飼育管理士」のテキストを無料進呈。と書いてあり、スムーズに登録が出来るのかと勘違いしてしまいますが、ただ愛犬飼育管理士資格のテキストがもらえるだけです。
「愛犬飼育管理士」の資格は別会社が行っている資格で別途手続きをして取らなければいけない資格ですし、ドッグトレーナー養成専門講座を受講しなくても直接取れる資格なので、勘違いしないように注意してください。
ペット管理指導士B級(ペットシッター)
日本ペット飼育管理指導士協会認定の資格で「ペット管理指導士B級(ペットシッター)」とホームページ上に記載され、ペットシッターの知識も学べるとされている資格があります。
その他にも動物介護士、ペット介護士、ドッグヘルパー、老犬介護士等がペットシッターにオススメの資格として紹介されることがありますが、これらの資格のみではペットシッターとして開業する事はできません。
動物取扱業の登録ができる資格
「ペットシッター」と名の付く資格で動物取扱業の登録ができるのは下記の2つだけです。(※2020年6月からは動物取扱責任者の要件として認められた資格の場合も、資格+半年間の実務経験か一年間の飼養経験が必要となります。)
この二つを同一の資格と勘違いし、「認定ペットシッター士」と紹介しているサイトなどもありますが、全く別会社が認定する全く別の資格です。
ペットシッター士
日本ペットシッター協会公認のペットシッター士。こちらは通信のみ、実技あり等、様々な方法で資格の取得ができます。
認定ペットシッター
ペットシッタースクールの公認の認定ペットシッター。こちらの資格も通信のみで取得する事も可能です。
ちなみに運営会社はペットシッターSOSのフランチャイズを経営している会社で、SOSのフランチャイズに加盟する際はこの資格の取得が必須となります。
ここでは、「ペットシッター」という名前が入っている資格を2つ挙げましたが、その他ペットシッターの開業に使える資格については「ペットシッターになるために取るならどの資格?開業に必要な資格と取得方法」をご覧ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回はいくつかの資格を取り上げてみましたが、ペットシッターの業務が学べる資格が必ずしも動物取扱業の登録が出来るとは限りませんので、ペットシッター開業の為の資格をお探しの場合は注意が必要です。
動物の専門学校を卒業していたり、動物関係の仕事の実務経験が無い方でペットシッター開業を目指す場合、始めから動物取扱業の登録が行える資格の取得を目指す事をオススメします。(※2020年6月からは動物取扱責任者の要件として認められた資格の場合も、資格+半年間の実務経験か一年間の飼養経験が必要となります。)
「開業する為の資格や要件は満たしているけど、さらにペットシッターとしての知識を高めたい!」等の目的がある人は様々な資格や講座を受講してみるのも良いかもしれません。