ペットシッターをアルバイトでするなら資格の有無は問われませんが、独立開業するならば必ず「動物取扱業(保管)」の資格は必要です。動物関係の学校を卒業している場合、実務経験か使用経験を積み、申請を行い所定の審査を通過すれば取得可能です。
しかし、そうでない場合は環境省が指定している要件を満たすために「実務経験を積む」+「指定の資格を取得する」必要があります。
では、どの資格を取得するのがよいのでしょうか?住んでいる地域、資格取得のために使える時間の問題などを考慮してみていきましょう。
目次
ペットシッターになるために必要な資格の選び方
ペットシッターとして独立開業するためには「動物取扱業(保管)」の資格が必要になります。しつけや日常生活で必要な「まて」や「ふせ」などのトレーニングを取り入れていこうと考えるなら「保管」だけでなく「訓練」の資格も必要になります。この二つを満たす指定資格のうち比較的取得しやすいのは、
・愛玩動物飼養管理士(1級・2級)
・JKC愛犬飼育管理士
・認定ペットシッター
・ペットシッター士
ではないでしょうか?
また、保管だけ取得したい場合は
・家庭動物管理士
が、比較的取得しやすい資格です。
どの資格を取るのかは住んでいる地域と使える時間で決める
通学制度の教室や講習会・認定試験の会場は大都市に設置されることがほとんどです。
大都市に住んでいる方、または隣接する都道府県に住んでいる場合は良いのですが、そうでない場合は資格を取ることがさらに大変になってきます。
そのような場合に選ぶのは「通信講座」か「講習会と認定試験が同日に行われる」ものになると思います。
通信講座+認定試験1日(講習会が1回はいるもの)は、「愛玩動物飼養管理士」「ペットシッター士」「認定ペットシッター」です。
講習会と認定試験が同時に行われるものは、「JKC愛犬飼育管理士」「家庭動物管理士」です。
いずれにしても、講習会か認定試験で会場に足を運ぶことになりますが、通学する必要がなく住居地域の近隣に教室がない場合やや使える時間が限られている方の場合は非常に効率よく学習することができ、資格取得が可能になります。
ただし、1日講習の場合得ることができる知識や技術の幅が狭く浅くなることは否めなく、また、通信講座は受講者のやる気に左右されるので独学が苦手な方には向かないかもしれません。
近場に教室があり通学可能な場合はそれなりの時間をかけて学習していくことは今後の大いなるメリットになります。わからないところはすぐ質問して解決できること、細かいところまで確認できるなど学習していくには非常に良い環境です。
資格取得せず実務経験を積み動物取扱業申請する方法も
動物取扱業申請の際に動物取扱責任者が必要です。
この責任者になるための要件として何項目かありますが、「実務経験半年以上」という項目に注目してみましょう。指定に該当する動物関係の学校や認定対象になる資格を取得しなくても、関連する業務に半年以上つけばよいという規定があります。
※「動物の愛護及び管理に関する法律等の一部を改正する法律」により、2020年6月1日からの実務経験のみでは登録が出来なくなりました。
「実務経験」+「学校を卒業」or「認められている資格の取得」が必要となります。
この場合自己申告ではなく「動物取扱業実務経験証明書」という提出書類があり、証明者が必要になります。実務に従事した事業所の名称や証明者が必要になります。
動物取扱業申請に必要な取りやすい資格の比較
資格の名称 | 費用 | その他 |
愛玩動物飼養管理士 | 35,000円~ | 通信講座受講・スクーリング参加後の受験です。 |
JKC愛犬飼育管理士 | 17,500円 | 指定会場で受講後、同日受験です。 |
認定ペットシッター | 通信の場合 92,000円
通学の場合 189,000円 |
通信・通学があります。
通信は認定ペットシッター資格取得、通学は認定ペットシッター・パピーティーチャー資格取得。 |
ペットシッター士 | 通信の場合 50,400円
通学の場合 88,200円 カルチャー受講 57,200円 |
通信・通学・カルチャー受講があります。 |
家庭動物管理士 | 講習・受験の場合 40,000円
受検のみの場合 20,000円 |
指定会場で認定講習受講後、同日受験です。認定講習は希望者のみ。受検だけ可能。 |
まとめ
動物取扱業申請には様々な手続きが必要になります。また、地域によって異なる部分もあるので必ずペットシッターを始める市の担当部署にあらかじめ問い合わせをして必要なものを確認しましょう。